2021.4.1

ガソリンスタンドにまつわる豆知識―災害時対応型給油所

ガソリンスタンドにまつわる豆知識―災害時対応型給油所
この写真のように「災害対応SS」や「震災時給油可能SS」などのような文字が目立つように大きく書かれたガソリンスタンドを目にしたり、実際に利用されたこともあるかと思いますが、どういうものなのかご存じですか?
今回は、ガソリンスタンドにまつわる雑学的なお話しをひとつさせていただきたいと思います。


● 実は“緊急避難場所”にも最適!?- ハイレベルな安全性能 ●

“ガソリン”といえばひとつ扱い方を間違えれば引火や爆発も考えられるような危ないイメージをお持ちの方も多いと思いますが、実際にそういった危険物を扱っている場所だからこそ、実はガソリンスタンドは街中に建ち並んでいるあらゆる施設や建物の中で最も頑丈で安全な部類に入る施設になっています。

そもそもガソリンスタンドを建てるには大きな事故につながらないよう、「消防法に基づく規制」や「厳しい基準が設けられた耐火構造や不燃材料を建物に使用」、「防火壁などによる万全の延焼・類焼防止策」が整備されています。ガソリンスタンドを運営していくには、全ての規制や細かな条件を当たり前のようにクリアしていることが大前提となるのです。そして開店に至ったとしても、行政による定期調査で問題が出れば改善されるまで営業ができなくなることもあるのです。

さらにガソリンを保管しているタンクは必ず地下に埋められ、とても分厚いコンクリートに覆われています。
これらのことから、結果的に他のどの施設に比べても堅牢で災害時にも被害が出にくい作りとなりました。

もう25年以上も前のことになりますが、阪神淡路大震災の時に周りの建物が火災や倒壊などの被害が出る中、ガソリンスタンドの火災・倒壊数が0であったことは当時ニュースとなり、この先のガソリンスタンドという施設のあり方を考えていく重要な出来事となりました。


● 『 災害時対応型給油所・住民拠点サービスステーション 』について ●

阪神淡路大震災以降、経済産業省資源エネルギー庁では現在に至るまで、ライフラインの確保のためにこの災害時対応型給油所の普及に力を入れており、2020年12月1日時点で、全国約30,000か所のSSのうち、対応型の給油所数が8617か所にのぼります(2021年3月現在)。もちろんその中には当社内の該当店舗も含まれております。



これらのスタンドになると、施設が頑丈で安全であるというだけでなく、停電時の発電設備が備わり、停電時も給油が可能となっております。また、貯水設備もあるので、水の提供もできるようになっております。一般のガソリンスタンド同様の応急的な避難所としての機能の他にも、ライフラインを切らさない重要な働きを担う施設となっているわけです。

とはいえ、全国的に見てまだまだ対応店舗数は多くはなく、熊本地震の際も長蛇の列になっている模様などがニュースになっていたのも記憶に新しいのではないかと思います。まだまだ課題が多く残る中、現在では対応型の店舗数を15,000か所まで引き上げられるように石油販売業界では全国の会社が一丸となって取り組んでいます。

当社のガソリンスタンドの中にも、新しく建物を改装して機能面の充実を図っている店舗もあり、どんなときにもお客様にさらに安心・安全にご利用いただけるように励んでおります。
もしもの時の備えとして、この機会にお近くの災害時対応型給油所などをチェックしてみてはいかがでしょうか。


【ご参考】
・経済産業省 資源エネルギー庁
『住民拠点サービスステーションについて』
・ENEOS
『災害対応サービスステーションとは』

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